大金をかける語学留学。
「無駄」とは言いませんが「効率とコスパは悪い」です。
正直、デメリットだらけです。
なぜなら、ネイティブではない人に囲まれて、結局は日本語を介して勉強しているから。
特に2020年からのコロナ禍以降、オンラインで双方向で学習できる環境が整いました。
2023年現在、「現地の語学学校に通って勉強する」事の価値は薄れています。
日本で中国語教室に通うか、オンライン中国語教室を受講すれば充分。
どうしても台湾へ行って勉強したいなら旅行(90日間滞在)で充分。
この記事では、
「2009年に台北の語学学校に通った管理人が、2023年時点の状況を踏まえた上で、現地の語学学校に通うのは効率が悪いと思った理由」
を紹介します。
あくまでも「語学留学」の場合です。
「語学学校に通った後に現地の大学へ入って学位を取得する」などのケースはまた別の話です。
5400文字の長文ですが、ぜひ最後まで読んでください。
特に
- 大学を休学して語学留学しようとしている人
- 社会人を辞めて語学留学しようとしている20代30代の人
は、この記事をじっくり読んで、語学留学に本当に価値があるのか冷静に考えてみてください。
語学留学の概念も、アップデートが必要。
「得をしたのは、学費を払ってもらった語学学校と家賃を払ってもらった現地の大家さん」になってはいけませんよ。
現地の語学学校は効率が悪い4つの理由
1.クラスメイトは非ネイティブだから
語学学校って、中国語できない外国人が通うんですよ。
つまり、クラスメイトは非ネイティブ。
毎日2時間または3時間、非ネイティブに囲まれているんです。
その時間、ネイティブと会話した方が良いと思いませんか?
もしくは、台湾のドラマや映画やテレビ番組やYoutubeを見ていた方がいいと思いませんか?
講師の授業スタイルにもよりますが、
- 「あなたは○○できますか?」などの質問を講師がクラス全員にしていく
- 宿題で書いてきた内容を全員がみんなの前で発表
- 授業中、ペアになり会話文を考えて発表
など、非ネイティブの訛りのある中国語を聞かなければならないんです。
非ネイティブの話している文法が本当に合っているのか。
中国語で本当にそういう表現をするのか。
その判断がつかないまま、時間が過ぎていくのです。
その時間、無駄だと思いませんか?
中国語教室でネイティブ講師と1対1で話し、自分の疑問にもすぐに答えてくれる環境の方が進歩が速いわよ
講師「(ハリウッドスター)を知っていますか?」
私「知っています」
講師「どの作品が好きですか?」
私「・・・特にないです」
(いや、彼の名前を知ってるだけで、どれが好きとかないんだけど)
台湾で中国語を勉強していても、世界共通の話題ってアメリカの話なんですよ。
ほとんどの日本人は知らない話題になると思います。
2.結局は日本語を介して勉強しているから
新出単語の日本語での意味をググりますよね?
新出文法の日本語での解説をググりますよね?
分からないことがあれば、クラスメイトの日本人や先に来ていた日本人に聞きますよね?
それ、結局は日本語を介して勉強してますよね?
それなら、日本でも勉強できますよね?
下の記事は当ブログのデイリーアクセスランキングTOP5に常に入っています。
みんな、日本語での文法の解説を検索しているんですよ。
そりゃそうですよね、中国語できないのですから教科書の解説の文章も分かりませんよね。
今の時代、単語や文法の日本語での分かりやすい解説がネット上にいくらでもあります。
結局はそれを読んで理解しているなら、現地に住んで語学学校へ通う意味は何でしょうか。
どうせ日本語を介して勉強するなら、日本語のできる中国語講師に教えてもらった方が効率が良いわよ
私「〇〇(日本語からの直訳)という言い方はできますか?」
講師「それは日本語でしょ?!中国語ではそんな事言わない!!!!」
(いや、中国語ではそんな事言わないってことすら知らないから、言えるのか確かめたくて質問してるんだけど・・・)
日本語できる講師なら、「なぜその質問をしてきたのか」を理解できるはずなんですよ。
3.教科書で習ったものしか使ってはいけないから
SNSやテレビで新しく知った単語や文法、すぐ使いたいですよね。
でも、語学学校の授業では「今まで教科書で習ったものしか使ってはいけない」のが暗黙のルール。
他の人が分からないので、これは仕方ない事ではあります。
自分が使う・興味がある単語や文法だけを覚えればいいのに、教科書の内容を覚えなければならない。
これ、効率が悪いと思いませんか。
例えば、あなたが今「露營」(キャンプ)「高空彈跳」(バンジージャンプ)という単語を覚えても、使いませんよね。
今までやった事がないし、今後やりたいとも思っていないのですから。
この2つは実際に教科書に出てきますが、今覚える必要があると思いますか?
講師に「習ってない単語を使うな!」と言われたから、適当に「私の親は高校教師です」(違うけど)、「私の夢は歌手になる事です」(違うけど)とか言っていたわ。
4.講師が日本文化を知らないせいで話が通じないから
「自分は本当のことを言っているのに、講師が日本文化を知らないせいで、”中国語できてない”と勝手に間違った判断をされる」から。
講師がいまこの瞬間にたまたま思い付いた質問に、講師が答えてほしいと思っている回答をしなければ、「中国語できてない」と間違った判断をされてしまいます。
講師「東京へ行ったことがありますか」
私「あります」
講師「どうやって行きましたか」
私「飛行機で行きました」
講師「どのくらいの時間かかりましたか」
私「10年前のことなので覚えていません」
講師「は?」
(いや、私は東京大好きではないから東京なんて行かねぇわ。台湾は国土が狭すぎて田舎から台北まですぐ行けるかもしれねぇけど、日本の国土は台湾の10倍あるんだわ、しょっちゅう東京まで行ける人ばかりじゃねぇんだわ、だいたい移動時間どのくらいかかったかなんていちいち覚えてねぇわ)
講師「大学で何を勉強していましたか」
私「大学へは行っていない」
講師「は?」
(いや、日本では大学へ行かない人も多いんだよ)
講師「学生時代どこでアルバイトしましたか」
私「高校生の時に郵便局でアルバイトしました」
講師「は?」
(いや、「学生時代のバイト」って本当にこれしかやったことないんだが?日本人クラスメイトが「そうなんだ!」という反応をしたから、講師は納得していた。日本人クラスメイトがいなかったら、「こいつはおかしなことを言っている」と思われていたかもしれない)
日本文化を知っている日本語のできる講師に教えてもらった方がいいわね。
どうせ中国語できないときに関わるネイティブなんて、日本大好きな人達だけなんだから。
ちなみに、私は語学留学を終えて15年くらい経っていますが、今まで台湾人に「私は高校の時に郵便局でアルバイトしました」と言った事は一回もないです。
つまり、「学生時代どこでアルバイトしましたか」という質問と回答を私は覚える必要がないのに、語学学校では覚えないといけないのが無駄ですよね。
結局、
- 本当の事を言っているのに話が通じない
- 習った単語しか使ってはいけない
ので、架空の設定を作って「講師が答えてほしいと思っている回答」をするようにしていました。
日本国内の移動はどこへどんな方法で行こうが「1時間くらいかかる」し、私の親は高校教師だし、私の夢は歌手になること、と設定していました。
もし本当に私の親が高校教師だったとして、じゃあ看護科の教師だったらどうなんの?台湾に「高校の看護科」があるか知らんけど、もしなかったら台湾人講師は理解できないでしょ・・・。
これって無意味だと思いませんか?
現実で使うことがないことを、お金を払って教えてもらうなんて。
今は環境が整っている
- オンライン中国語教室が普及した
- YouTubeでいろんな動画を観れる。台湾のテレビ番組、台湾人Youtuber、日本人の中国語学習方法の発信者、どんな情報でも手に入る
- SNSでたくさんの台湾人と交流できる。台湾人の投稿を見ていれば中国語の勉強にもなる
- パソコンやスマホの技術の進歩により、画質も音質も良くなった
これだけ環境が整っている今、日本にいても語学は習得できます。
台湾の語学学校で使われている教科書『當代中文課程』は、日本の楽天ブックスで電子書籍版を買えます。
その教科書を使って、日本でオンライン中国語教室の授業を受ければ、語学学校に通っているのと同じですよね。
オンライン中国語教室は、単発・都度払いのオンライン習い事教室・ストアカ などで個人的に授業を受けることも可能です。
今やネットで何でもできます。
それ、日本で出来ますよ
外国人の友達はSNSで作れる
同じ趣味の人とSNSで繋がって、共通の話題で会話する方が語学は伸びるわよ。
結局、自分が興味のある事しか話さないんだから。
語学学校は同じ時期に入学した外国人が集まっているだけです。
みんな、来ている目的はそれぞれです。
仕事のため、進学のため、単なる遊び。
クラスメイトはどんな人でしょうか。
大富豪の娘で全身高級ブランドで固め、毎日高級ランチに行っているかもしれません。
東南アジアからの出稼ぎの人やベトナム人妻かもしれません。
その人達と、仲良くできますか?
語学学校のクラスメイト(日本人含めて)とは仲良くなれなかったわね。
仲良くしていたのは、mixiで知り合った同じ時期に語学留学している日本人だったわ。
その人とは今でも交流してる。
小学校中学校の時を思い出してください。
同じ地域に同じ年に生まれた人が集められただけの空間。
クラスが一緒だからといって、全員と仲良くしていた訳ではないですよね。
語学学校に通えば外国人の友達ができると思っていたら大間違いですよ。
あなたが触れたい現地の文化って何?
自分の箸でおかずを掴んで相手の茶碗に乗せる事?
誕生日ケーキのろうそくは願い事をしてから吹き消す事?
それなら、台湾ドラマを観ていれば分かると思います。
そこまで気にして観てない!
文化を知りたいと思っているなら、そこまで気にして観てください。
今は動画配信サービス「アニメ・エンタメ見放題!初月無料!【DMMプレミアム(DMM TV)】 」などで、いくらでも台湾ドラマを観れるようになりました。
ドラマを観ていれば、台湾の文化はある程度分かります。
ドラマを観て「これは何?」「なんでここでこうしてるの?」と思えない人が、現地に行ってどんな文化に触れられるのでしょうか。
語学留学で一年住んだとしても、触れられる文化はドラマやネットや旅行で知り得るものと同等レベルでしかありません。
また、今は台湾のテレビ番組の公式チャンネルがYouTubeにあります。
本編がアップされていますし、話している内容全てに中国語字幕が付いています。
YouTubeなら「一時停止して戻る→再生」ができるから、中国語学習にはむしろ最適よ
旅行でもできる
日本人が台湾に滞在する場合。
一旦入国すれば、何の手続きも要らずノービザで最長90日間は滞在可能。
オンライン中国語教室の授業を受けながら90日間滞在すれば、語学留学と同じ事ができますよね。
(入国90日間滞在→出国→入国を繰り返す事をビザランと言う。合法ですよ)
台湾の家に住みたければ、Airbnbで予約すればいい。
対面で授業を受けたければ、現地の私設の中国語教室へ行けばいい。
日本にいても、短期滞在でも、中国語の勉強はできるわよ。
若者よ、語学留学した後の目的は何?
台湾人の彼氏ができたから大学を休学して一年間台湾へ語学留学
↓
帰国後、彼氏と別れる
↓
就活失敗で就職できず、大学卒業後は空白期間を作らないため専門学校へ行く
(これら全て親のお金)
語学学校のクラスメイトにこんな日本人がいました。
親がお金を出したのは、彼氏(台湾の金持ち)と結婚するためか良い企業へ就職するためのはず。
彼女は目的を何一つ達成できていません。
得をしたのは、学費を払ってもらった語学学校と家賃を払ってもらった現地の大家さんです。
社会人を辞めて語学留学した人で、その後、中国語を活かしてお金を稼いでいる人は全体の10%くらいだと思います。
あなたはその10%に入れる自信はありますか。
かかったお金を回収できますか。
20代30代なら、これから「結婚」というライフイベントがあるかもしれません。
その時に「語学留学でお金を使ったからお金がなくて結婚できない」ではいけませんよ。
講師ガチャ失敗でお金も時間も無駄にした(私の体験談)
私は語学学校で5人の講師に教えてもらいました。
そのうちの1人が完全に講師ガチャ失敗でした。
ガチャ失敗に気付いたのは、クラス変更可能期間が終わってから。
例えば、
- 生徒が間違えると「違う!!!!!」と怒り狂う
- なぜか毎日30分近く授業に遅れてくる
- 生徒からの質問は受け付けない。「それは今関係ない!」「そんなこと気にしなくていい!」と言う
- 教科書を読むだけ。補足説明は全くなし、板書もプリントもなし
- 講師に計画性がなく時間が足りなくなり、最後の課目は1日(2時間)で終了(本来9時間かけて教えるもの)
など、「講師としてどうなん?」と思う人間性でした。
その学期は、高い授業料を払っている価値はありませんでした。
本当に「こんなに感性が合わない人間っているんだ(笑)」と思うほどでしたよ・・・。
このガチャ失敗講師に当たったのは、語学学校に通い始めて2学期目の初級レベルのときでした。
初級レベルでつまづくと、後々大変なんですよね・・・。
語学学校の教師の質はピンキリ。
キリに当たったら、お金も時間も無駄になります。
まとめ
今は単発・都度払いで学べるオンライン習い事教室・ストアカ のようなサービスもあります。
ストアカには中国語講座もありますよ。
本当に現地で語学学校に通わなければならないのか、落ち着いて考えてみてください。
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