2018年11月に完成したばかりの、金馬賓館・當代美術館(ALIEN ART CENTRE)にお邪魔しました。
たくさんのアート作品が展示されているのですが、ここの一番の見所は、この建物自体。
なんと、約60年前までは、中国との戦争に備える為の軍事施設だったそうです。
そして、その軍事施設の用途は、なんとホテル。
と言っても、「賓館」と言えるような、豪華で楽しめるような所ではありませんでした。
金門島をはじめとする離島に兵士を派兵する際、その前日にここへ泊まらせる為に造られたそうです。
当時ここに泊まる事になった兵士は、「帰りたい・・・」という一心だったでしょうね・・・。
その後、廃墟のように荒れてしまっていたのを、可能な限り当時の技術を結集して、修繕・改修しました。
なんと、2年の歳月と1億元(約3.5億円)の費用を投入して、現在のオシャレな姿に生まれ変わらせたそうです。
昔の建物なので、現在は法律の関係で宿泊することはできません。
現在は、美術館とカフェで構成されていて、現代アート好きにはたまらないスポットになっています。
この美術館で、いろいろな「ありえん」アート作品をご堪能ください。
金馬賓館・當代美術館への行き方
高雄MRT鹽埕埔駅から徒歩10分。
もしくは、ライトレール寿山公園駅から徒歩5分。

金馬賓館・當代美術館について
1階:アメリカ人アーティストの展示
アメリカ人アーティストが作った、とある「部屋」。
中には、照明と椅子しかありません。
ゆっくりと照明の色が変わっていくこの部屋は、なぜか心がとても落ち着きます・・・。
ゆっくりと様々な色に変わり、2.5時間で一周するそうです。
アメリカでこの展示を行った際には、

数ヶ月もの間、毎日この部屋にいたら、ストレスが軽減したようだ。
慢性的な頭痛がすっかり治ったよ。
というエピソードまであるそうです。
2階:台湾人アーティストの展示
台湾人アーティストが、東洋の「禅」をテーマに展示をしています。
力や気の向き・流れ・動きを生き生きと描き出しています。


この部屋は、絵画には大敵の太陽光をあえて窓から取り入れ、部屋を明るく照らしています。
案内してくれた林さん(爽やかな美人)によると、



光(時間の経過)による部屋全体の変化を楽しんでもらえるようにしました。
わざと日光が差し込むよう設計されているんです。
光も、作品の一部、禅の一部というわけですね。
3階:ドイツ人アーティストの展示
一番不思議な部屋が待っていました。


こういった装飾品は通常、金属や宝石によって造られると思います。
しかし、彼の作品には、木・紙・布が多用されています。
常識を打ち破る、それがアート。
が、これは気に入りました。
併設のカフェレストラン
美術館を出て、館内に併設されているカフェレストランに入りました。
開放感があり、とてもおしゃれでした。








各テーブルには、様々な多肉植物が置かれています。
他にも日本の書籍や、日本酒「獺祭」まで並べられていて、驚きました。
抹茶ラテを頂きました。
甘さがかなり控えめで、優しい味わい。


さらに、付け合わせはなんと龍眼のドライフルーツ。
これが滋味深い甘味で最高でした(タネは出してね)。
(因みにこれ、スペシャルメニューらしいので、メニューには載っていません。飲みたい方はこの画像を見せて、「これ飲みたいの、これこれ!」とやってください)
まとめ
高雄でゆっくりできる時間が作れたら、またここに来たいです。
できたばかり&入館料も割と高めの設定なので、とても空いていて、台湾と思えない静けさです。
一日中ぼーっと現代アートを眺めたり、癒しの部屋に腰掛けたり、コーヒーやビールを飲んだり、それからまた絵画を眺めたり・・・。
時間が過ぎていくのを忘れ、感じ、楽しみたいです。
あ、なんか極上の温泉宿に行く感覚に近いですね。
湯に浸かりながらぼーっとする感覚でしょうか。
最高に耽美な一日になるでしょうね。
特に、失恋した人は絶対に来た方が良いです。
絶対こういう癒しが必要です!
住所 | 高雄市鼓山區鼓山一路111號 |
TEL | 07-972-1685 |
開館時間 | 10:00-18:00(月曜休館) |
入場料 | 250元(小人150元) |
※但し、600元の「全票」を購入した場合、 カフェレストランで600元分の飲食が可能 |


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